クリスチャン新聞(2001年4月)
主婦らがクリスチャンホームづくりの後押し
ウェディング・サークル「カナの会」発足
「結婚を希望される方、まだ切実に考えておられない方も独身の方はどなたでも、ぜひご入会ください」と、全国のクリスチャンの独身男女に呼び掛けるのは、昨年11月、日本福音教会(JEC)堺福音教会の婦人たちが設立したウェディング・サークル「カナの会」。神の恵みと出会いと祝福の場所だ。年齢制限なし、再婚、子連れの人も大歓迎だ。
発起人は土井博子さん。同会の代表を務める。スタッフは全員多忙な主婦業の傍ら、この新しい活動に燃えている。
土井さんが「カナの会」の発足を思い立ったのは、知人の弟の相手探しを頼まれたことから始まる。「だれかいい人いない?」「うちの教会のあの姉妹なら…」。男性は視覚障害者だったが、彼女なら大丈夫と確信した。土井さんが話を進め、めでたくゴールイン。幸せなクリスチャンホームが誕生した。
「周りの皆さんも大喜びでね。こんなに喜んでくださって、結婚した二人も幸せになれて、こんなすばらしいことないなと思ったのがきっかけなんです」
その後、土井さんはもう一組別のカップルのお世話をすることになった。「何か私にできることはないかしら」と求めていたことが、自分でも思いがけないところで力を発揮できたように思えた。
土井さんの仲人ぶりはJECで評判になった。どこの教会も青年たちの結婚難を多少なりとも抱えている。何人もの牧師から電話が来るようになった。
「過去十五組くらいお見合いをお世話して、二組成功したわけですけど、これは個人でするのは限界があるなと感じて去年の初めから祈っていたんです。すると夏ごろから協力者が与えられ、経済的にも道が開かれてきました。これは主の導きだと確信したんです」
システム作りのためのリサーチを開始した。すでにこうした活動を行っている泉北ルーテル教会やクリスチャンセンターに問い合わせ、自分たちなりのシステムを考案し、教会の役員会の承認も得た。パンフレットを作りJECの本部に送り、会報にも掲載してもらった。
現在(2001年4月)男性5人、女性8人の会員がいる。初期手続きの申し込みはがきの数は25は来ている。その後会から送られたメンバー登録書を写真と共に返送し、入会金三千円を振り込めば手続き完了となる。会員には匿名の全会員リストが送られ、交際したい人があれば事務局に申し込むという段取りだ。それからは「カナの会」が、結婚までのサポートを責任と信仰をもって行ってくれる。
なかなか結婚に踏み切れないクリスチャン青年男女らを見ていて土井さんがよく思うことは「信仰と結婚というものがきちんとわかっていない人が多いんじゃないか」ということだ。あまりに律法的だったり、理想が高すぎたり。
「独身のときの信仰って、実際的でない面がありますよね。結婚は信仰の応用問題に取り込むようなもの。結婚は信仰を強めます。そして、一人より二人で苦労する方がいい。ここからたくさんの幸せなクリスチャンホームが育ってほしいと心から願っています」